蜃気楼のように

ヤフブ時代の遺留品

R・ポランスキー「水の中のナイフ」

「水の中のナイフ」

ロマン・ポランスキーの監督デビュー作
この映画、40年ほど前にポーランド映画を特集した
自主上映会で観たことがあるのですが、その時は
何だかつまらない映画だなと思ったのです。
40年ぶりに観ると「あら、分かりやすい」と、なりました。
随分あっさりした映画だったんだなとも思いました。
全編、なんとなく不穏な空気の漂う映画ですが、
公開から55年以上の時間の経過がもたらす緩和でしょうか、
あるいは私が年を取ったのか、こういう事って
誰しも経験があるのではと感じるのです。

ずらっと画像を並べてみました。ストーリーは
想像つくでしょうか。(説明が面倒なので)

タイトル 原題も邦題も「水の中のナイフ」
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この映画の公開は私が小学生の時でした。
で、映画の予告編や紹介をテレビで何度か見たことが
あるのですが、このシーンがとても怖かった…
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この妻、なんとも物欲しそうな顔をしている。
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身体も。
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だからこうなる…
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ブルジョアの中年男と若い妻がドライブの途中で
ヒッチハイクの若者を拾って車中に。
夫婦はヨットのセーリングを楽しむ予定で、
若者も連れて行く事にするのだが、夫は、どこか生意気な
この若者が何となく気に入らない。
些細な事で喧嘩になり、若者は海へ転落し行方不明に。
夫が海に飛び込んで探している間に若者は
ヨットに上がってきて、妻は若者とできてしまう。
妻が若者を岸へ上げて去らせると、夫が待っていた。
「殺してしまった」と言う夫と「生きているわ」と言う妻。
警察へ行きべきか否か… 岐路で立ち止まったままの車…

何かもやもやとしたもの、つかみどころのない不安、
嫌な感じ… そんな感情を押し殺しながら人は
生活を続けていくしかない。

登場人物はたったの三人、と言うより
この世には三人しか存在していないような緊張感があって
その冷ややかさが私には心地よい。
それにしても、妻役の女優は、いったい
演技が上手いのか下手なのか、よく分からなかった。

政治性のある作品でないと上映されない場合もあり、
それ故、ポランスキーアメリカに渡ったのだとか。