蜃気楼のように

ヤフブ時代の遺留品

おばけ と 表札

「天国の父ちゃん こんにちは」



昨日、テレビをつけたらTBSチャンネルで
これをやってた!
大急ぎで録画のセットとデジカメを。
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このドラマをご存知の人は50代以上だろうけど、もう懐かしくて懐かしくて。
東芝日曜劇場の人気シリーズの1本で、主演は森光子。
大阪の(どの辺りだろ?千里の方かな)で女手ひとつで子供二人を育ててる女性の
話で、ヒロインは「ちわーっ、パンツ屋です!」と元気よく下着の行商を続けている。
この20話では、ヒロインは物価の高騰で品物が入らず、寿司屋で皿洗いのバイトを
やっている。トイレットペーパーの買い占めなどと言ってたので、昭和46年頃の話かな?
この頃ではヒロインの二人の子供も成人していて、娘は結婚して2児の母に、
息子は大学を卒業して、就職も決まった1月末の頃の話です。


息子役の松山省二。いかにも昭和の茶の間。
あ、我が家も未だに、こんな感じだけど。
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「何、このオバサン!?」と思った方はお若い。
関西の名わき役女優の園佳也子さん。
ヒロインの隣の家の主婦で大親友。
なんでこんな頭をしているかと言うと、
(この日は節分なのです)関西では節分の日に
「おばけ」と言って仮装する風習があったのです。
神戸に住んでいた頃(昭和30年代の初め頃)には
私や姉も着物を着たり、男の子はスカートを穿いたりしていました。
今ではすっかり廃れてしまいましたが、昭和40年代の半ばでも
まだこの風習が残っていたのは意外です。
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で、ヒロインの息子は優秀で(通っていた高校は豊中高校だった記憶が)、この隣のおばさんの
息子は、ちょっと覚束なく、大学受験で四苦八苦。そこでおばさんは他人の家の
表札を盗みに行くのです。この風習も今ではあまり聞かないような気がするんですが、
昔は他人の家の表札を盗むと受験に合格すると言われていたのです。
このオバサンが盗んできたのは「合田格二」と言う人の表札。
今なら犯罪になってしまうはずです。大らかな時代だったんだと思いたい。。。
5月2日が八十八夜と、昨日「今週のたなくじ」の記事で書きましたが、節分の翌日の
立春から数えて八十八日目が「八十八夜」なので、この20話をアップしてみました。


このドラマの最後にいつもヒロインが口ずさんでいた詩。
亡き夫がヒロインにプロポーズの代わりに贈った詩。

貧しいから貴女にあげられるものは
5月の柔らかな若葉と
心から愛する気持ちだけです
でも結婚してくれますね
でも結婚してくれますね

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ああ、このドラマを母にも見せてあげたい。

うちのテレビ、ご覧のようにまだブラウン管で、
でも TOSHIBA だし、ちょうど良いでしょ。。。