蜃気楼のように

ヤフブ時代の遺留品

一軒の旅館があった町

西宮市 小松商店街



阪神電車武庫川駅のホームは武庫川の川の上にあるが、
改札口は尼崎市側と西宮市側の両方にある。
その西宮市側の改札を出て北へのガードをくぐると
小松商店街と言う古い通りが続いている。
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私はこの通りが好きだった。
どこかに昭和の懐かしい匂いが残っているような気がする。
半世紀以上も前には、近くに莫大小(メリヤス)工場があり
時々、衣類の安売りが盛大に催されて
私も姉も、母に連れられてきた事がある。
この建物はその頃からあったように思う。
どなたか住んでいらっしゃるようだが…
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まだ新しいこのマンション、実は3年前までここには
有名な旅館が建っていた。
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 その名を 水明荘 と言った。
 西宮市は甲子園球場のある街。
 この旅館には、春・夏の高校野球大会の時には
 出場高のチームがほぼ毎回、宿泊していた。
 ハンカチ王子の異名を取った某投手の在籍する
 チームが宿泊していて、優勝が決定した後、
 旅館の前には大勢の見物客が押し寄せたとか。
 (その中に私の姉もいたらしい…)
 しかし、その後すぐに旅館の廃業が伝えられた。
 あの騒動が尾を引いたとも聞くが、後継者が
 いないためと言われている。



  
3月になれば「センバツ」が始まる。
もう、この通りには高校球児は戻ってこないのだろうか。
甲子園の浜風よ、ここまで吹いて来い…